アウトドアジュニアの100V電装系統更新(作業編)

前回からの続きです。いつもの長文なんで気長に読んで下さいませ。

 

材料が全て準備出来たのでまずは発電機から切り替えスイッチまでの配線の入れ替えです。

もともと配線されていた2.0sqのケーブルは使わなくなることと、多少なりとも軽量化のために撤去します。

代わりに新しい電線を通すための保護管を車体の下に這わせます。

変なところに絡まったり、外れたりしないようにしっかりと固定していきます。

 

保護配管設置中

この白い配管の中に5.5sqのケーブルを入れます。

この5.5sqケーブルの最大許容電流は 41A、条件が悪い場合でも33Aあるので発電機の出力に十分耐えられます。(その分扱いにくいんですけどね。)(^^ゞ

発電機が引き出せるうに、なおかつ、ぶらぶらしないように長さを決めて固定します。

 

次は30Aプラグの取り付け。

30Aプラグ取付中

この辺りの接続は技術のある人じゃないと難しいかもです。

プラグ比較

赤丸が普通のコンセントプラグ(15A)で、アワーメーター用のもので、これと同じサイズのプラグで車内の電気をすべてまかなっていました。

青丸が30A対応の大容量プラグ。

こうして見るだけでもかなり大きさが違います。

発電機にもどのコンセントから何A取り出せるかは明記しています。

 

次にジュニアの切り替えスイッチ部分を分解してブレーカーと切り替えスイッチを固定するボードを作ります。

電源切替ユニット
電源切替ユニット

これに合うように取り付け部分の壁に穴を開けて埋め込みます。

パネル取付中
パネル取付中

裏側の空間が狭かったのと既設のスイッチの移設などで少々手間取りましたが取り付け完了です。

取り付け完了
取り付け完了

次は外部入力のケーブルとプラグの交換です。

こっちも既設の配線を入れ替えるだけなので簡単。

外部入力回路は最大15Aなので2.0sqでも問題ないのですが、今までに過電流の影響も受けていることだし、経年劣化も考えられるのでワンサイズ上の3.5sqに上げて、プラグも新品に交換します。

って、おもいっきり写真取るの忘れてたわ。(笑)

外部入力系統と、発電機回路の配線が切り替えスイッチ部分に来たので配線です。

それぞれ漏電ブレーカを経由した後切り替えスイッチに入ります。切り替えスイッチから出たケーブルは流しの下に新設した端子台へ。

新設100V端子台

新設100V端子台

黄緑色の丸が新設した端子台です。

切り替えスイッチから端子台までは5.5sqでつなぎ、そこからVVF1.6またはVVF2.0で分配配線されます。

各配線がどの系統なのかをできうる限り細かく調べてタグを付けておきます。

このタグがあると何かトラブルが起きた時や、今後の改修の時に絶対役に立ちます。(なにせ経験者ですから)(笑)

あとは配線間違いや各部のネジの緩みがないかしっかり確認をして、流し台を元に戻せば完成です。

(= ̄▽ ̄=)V やったね

 

と、喜んだんだけど、ふと、作業中に変なところから水滴が落ちてきてて、それが止まらないのがおかしいのを思い出してそれらしいところを探索。

なんと水ポンプの配管からぽたぽたと漏水していました。

(」゜ロ゜)」 ナント

ポンプ水漏れ箇所

ポンプ水漏れ箇所

この部品を分解して適合しそうなサイズのゴムパッキン(Oリング)を入手してきました。

新しいパッキン

新しいパッキン

パッキンを入れ替えて配管を組み立てると無事に漏水は止まりました。

ジュニアの場合漏水しても水タンクが大きいいから水がなくなるという心配はあまりしなくてもいいんだけど、漏れた水は長期間にわたって床の木を腐らせるので時々ポンプ室、湯沸し器室の床をチェックしてくださいね。

床が濡れていたらどこかから水漏れしているので要修理です。

 

そして渋腸号のもうひとつ気になるところ。

エントランス入口の木(上がりカバチ)がどうもベコベコに傷んでいる。

なんかおかしいなと思ってよく見たら既成品の出角の巾木でした。

この巾木は木じゃなくて木材の繊維を圧縮して固めたもの。どっちかというと分厚い厚紙に近いんです。

渋腸によると、サーフィンで海から上がって濡れたままジュニアに入るからこの辺りは水でよく濡れるとの事。

濡れる場所に厚紙(みたいなもの)じゃ長持ちしないわなぁということでここを無垢の木で作り直すことにします。

傷んで使えない巾木を撤去。

上がりカバチ撤去

上がりカバチ撤去

余分な汚れなども取り去って綺麗さっぱり。

撤去完了

撤去完了

 

市販品で無垢の木を探したのですが、残念ながらちょうど良いサイズは売ってませんでした。

で、無いなら作っちゃえということで角材を買ってきて縦割りしてL型の部材を作っちゃいます。

表面は怪我するといけないのでサンドケーパーで全面を磨いて刺をなくしておきます。ツルツルになるので足ざわりもいいです。

上がりカバチ用の部材

上がりカバチ用の部材

サイズを測って止め定規で測ってカット。

墨出し中

墨出し中

釘を使いたくなかったのでピッタリに加工することでごく少量の接着剤で固定できるようにしています。

上がりカバチ更新

上がりカバチ更新

隙間はマスキングの後コーキングをして埋めます。

コーキング

コーキング

完成です。

コーキング完成

コーキング完成

 

配線以外に想定外の修理がありましたけど、1日で完成してよかったです。

(^。^;)ホッ

上がりカバチも気に入っていただけてよかったです。

渋腸様、ありがとうございました。m(__)m

アウトドアジュニアの100V電装系統更新(計画編)

漂流工房での作業実績シリーズです。

 

渋腸号

渋腸号

アウトドアジュニアのオーナー、渋腸様のご依頼で100V系統の設備の新規更新です。

もともとアウトドアジュニアにはホンダ製のインバーター発電機「EU28is」という2800Wの大出力発電機が搭載されていて、この発電機のお陰で電化住宅いや、電化キャンピングカーとして自立運用できるようになっています。

 

この点はアウトドアジュニアのアウトドアジュニアたる部分で非常に先進的な設計となっています。

しかしながら車体が9年目となることもあり、これからも長く安心して乗るために100V系統の設備更新を行いました。

それと、残念ながらキャンピングカービルダー全般に言えることなのですが、電気設備に対しての基礎知識が乏しく私のような第1種電気工事士の視点から見ると「ここは要改善!ほっとくと危険!」というポイントが見えてきます。

 

要改善ポイント

(1)発電機から入力切り替えスイッチまでの配線が細い。

2.0Sqキャプタイヤケーブルが使用されているためものすごくいい条件であっても最大27Aまでしか電流を流せない。実際はもっと条件が悪く、車のエンジンなどの排熱や、保護配管による放熱しにくさも関係するため実際に流せる電流は20A程度まででそれ以上になると電線の発熱による劣化、最悪の場合火災の原因になる可能性はあるため要改善。

発電機自体は28Aまでの能力があるため、発電機の能力ギリギリまで電気を使うと幹線であるケーブルの許容電流を超えています。

 

(2)発電機のプラグが普通の2Pプラグが使われている。

普通の2Pプラグ(家庭で一般的なコンセントプラグ)は許容電流が15Aなのでここに発電機の28Aを流すということは15Aを超える使い方をしています。

許容電流というのはメーカーが「ここまでなら電流を流しても大丈夫に作ってますよ」という意味です。

逆に言うと、「許容電流を超えて使うことは禁止で、それにより何か事故が起きてもメーカーは知りませんよ」という意味でもあります。

 

(3)感電防止のための漏電ブレーカーがない。

一般家庭では漏電事故による感電や火災を防止するために漏電ブレーカーが普及しているのですが、キャンカーには取り付けられていません。

(少なくとも私は漏電ブレーカのあるキャンカーを見たことが無いです。)

安全のための投資の面もありますが是非必要。

 

オーナーの渋腸様との協議した結果、決まったメニューは

(1)発電機から外部入力切り替えスイッチまでの配線を能力に余裕のある5.5sqのケーブルに入れ替え。

(2)発電機のプラグも30Aに対応するアース付き抜け止めプラグへ変更。

(3)感電事故と、漏電火災防止のために15A、30Aの漏電ブレーカーをそれぞれの系統に増設。

(4)外部入力から切り替えスイッチまでの配線を3.5sqに変更。

(5)配線系統の負担を減らすため電子レンジの回路を単独コンセントに変更。

と、盛りだくさんのメニューです。(笑)

打ち合わせのあと、材料の手配をしたので材料の到着待ちです。

 

ちなみにジュニアオーナーの方で、自分で加工をされる方のために「EU28is」に適合する30Aプラグの規格はこれです。

パナソニック電工製 WF8330

 

 

明工社製 MH2578

アフィリエイト貼ってますが、説明が面倒なんで貼ってるだけです。(笑)

この型番のものが手に入ればホンダ発電機EU28isに適合します。

ヤマハインバーター発電機 EF2800iSEも同じプラグで適合します。

漂流工房ではパナソニックのほうが全長がほんの少し(約6mm)短いのでスペースの関係でパナソニックを使っています。参考にしてくださいね。